【100倍楽しむ! 百貨店のツボ】①
※2014年10月に投稿した記事を、リメイクして再度投稿します。
『100倍楽しむ! 百貨店のツボ』
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1、【100倍楽しむ! 百貨店のツボ】バーゲン
大半の女性はこの言葉に弱い。主婦になるほどその傾向は強い。
いいものを安く手に入れたときの満足感は、何物にもかえがたい思いがあるが、逆に安物買いの銭失いの痛い目にも、何度も合っておられることと推測いたします。
バーゲンで失敗しないためには、バーゲンの正しい知識が必要です。全ての百貨店にあてはまるかどうかは定かではありませんが、著者が経験に基づいて解説しますので、楽しいお買いものにお役立てください。
バーゲンは大きく2つに分かれます。マークダウン(値下げ)品と特価品です。
新作の正札販売商品をプロパー品と呼びますが、マークダウン品とはプロパー品を値下げした商品のことです。
ご承知のように一番大きな売り出しが、1月と7月のマークダウンセール(クリアランスセールともいう)です。
また、マークダウン品でも1年を経過するとキャリー品と呼ばれ、販売形態上は特価品に計上することがあります。
ファッションの例で言うと、季節と季節の端境期でプロパー品が品薄のときや来店客の少ないときに展開する、ブランドコーナー・ショップのスポットバーゲンなどがその代表例です。
「有名ブランド協賛」などの特設会場の売り出しもそうです。
特価品とは、最初からバーゲン価格で売ることを目的として作られた商品のことを指します。よくお客様の「もとはいくらぐらいしたの?」という問いに、販売員が自信なさげに「1/3くらいの価格になっています」と答えているシーンを見かけますが、あれは嘘です。特価品にもとの価格はありません。
特価品も大きく2つに分かれます。自社の企画・生産商品か、仕入れ商品か。
婦人服でよく「専門店バーゲン」といったタイトルを見かけますが、専門店にも自社のオリジナル商品を売る店と、仕入れ商品を売る店があります。もちろん混在して売る店もあります。
オリジナル商品の場合は、デザインや品質に自社の基準やプライド・ポリシーが反映されるので、劣悪な商品は少ないと言えます。要注意は仕入れ商品だけを販売している店で、ヤングカジュアル系では「安かろう悪かろう」が、ミセスボリューム系では「高かろう悪かろう」がまかり通っています。ベテラン販売員の口車に乗せられ、後で痛い目に会います。
ところで、大手メーカーが製造する特価品というものもあります。
インナーウェアの最大手W社が協賛している「半年に一度のWセール」を例にとると、売り出し商品の10~20%がマークダウン品、90~80%が特価品です。
都心店では1週間で5千万~8千万円を売り上げる名物催事ですが、これだけの売上を作るには1億円以上の在庫が必要になります。
それを全てマークダウン品で補えるわけはないし、そんなことができるようでは不良在庫の持ち過ぎで倒産してしまいます。
ファッション性や品質は、当然のことながらマークダウン品の方が特価品より優れていますので、マークダウン品のシェアが高いほど良く売れます。だから百貨店のバイヤーは、総在庫の確保とともにマークダウン品の確保に必死になるのです。マークダウン品のイメージを高めるために、今季の新作のプロパー品を販売するケースもあります。もちろん正札販売です。
ただ、特価品とは言うもののW社の製品ですので、品質はマークダウン品に見劣りしません。また、プロパーの人気商品を参考にして作りますので、デザイン性も悪くはないです。
製品に使っている刺繍の分量や工程数を下げることで、コストを削減しています。ベーシックなデザインが好きな人は、特価品で全く問題ないと思います。
どうしてもマークダウン商品にこだわる人は、ラベルの色を見てください。ピンク色がマークダウン品で、グレーが特価品です。また、インナーウェアよりもナイトウェアの方がマークダウン品のシェアが高いので、お勧めです。
