【初代所長が解説】田原本町こどもはぐくみ・交流センター

トモルテたわらもと

令和6年4月1日、田原本駅前に再開発ビル「トモルテたわらもと」が開業しました。1、2階がテナント、3階以上が分譲マンション、10階建ての複合ビルです。好立地のため、マンションは募集と同時に売り切れたと聞いています。

1階のテナントには、クリニック、調剤薬局、洋菓子店等が誘致され、2階にはFMまほろば(コミュニティFM局)、こどもまんなか保育園(小規模保育園)、田原本町こどもはぐくみ・交流センターが設置されました。

私は、田原本町こどもはぐくみ・交流センターの準備から開設に携わり、初代所長として運営に尽力しました。この記事では自身の経験をもとに、この施設の機能、メリット・デメリット、利用方法等について解説します。

どうぞ最後までお読みください。

【目次】
田原本町こどもはぐくみ・交流センターの4つの機能

  1. 子育てひろば
  2. 地域活動センター
  3. 貸しスペース
  4. 行政サービス
    本の受取り、返却
    健康ポイントの付与、確認

田原本町こどもはぐくみ・交流センターの7つのメリット

  1. 駅前立地で交通の便が良い
  2. トイレの充実
  3. 簡易喫茶でくつろぐ
  4. 交流スペースを利用できる
  5. 貸しスペースでのイベントに参加
  6. 土日祝も開所
  7. クーリングシェルターとして利用できる

田原本町こどもはぐくみ・交流センターの2つのデメリット

  1. 車での利用に制限がある
  2. 町内の人が優先なので、町外の人が利用しにくい

田原本町こどもはぐくみ・交流センターの利用方法

田原本町こどもはぐくみ・交流センターの4つの機能

こどもはぐくみ・交流センター

1.子育てひろば「てとて」

てとて

田原本町には国保中央病院に隣接する「健康づくりセンター」という施設の3階に、「すこやかひろば」という子育てひろばがありましたが、建物の老朽化に伴い移転することになりました。

どうせ移転するのであれば、新しい形の子育てひろばを再構築しようということで生まれたのが、田原本町こどもはぐくみ・交流センター内にある子育てひろば「てとて」です。

従来の利用者とのやりとりには、旧称の「すこやかひろば」を使用することがあります。「てとて」は、田原本町が設置してNPO法人が指定管理者として運営する、公設民営の子育てひろばです。国の定める地域子育て支援拠点事業として、下記の基本事業を実施しています。

  1. 子育て親子の交流の場の提供と交流の促進
  2. 子育て等に関する相談、援助の実施
  3. 地域の子育て関連情報の提供
  4. 子育て及び子育て支援に関する講習等の実施

(参照:こども家庭庁HP【概要】地域子育て支援拠点事業

従来の「すこやかひろば」は週5日の開所で、土日祝やお盆、年末年始は閉所していましたが、「てとて」の閉所期間は12月28日から1月4日までの8日間です。土日祝も開所しているので、お父さんも子育てに参加できます。実際に土日祝は、複数のお父さんとこどもさんの利用がありますし、不定期で開かれる「パパとベビーマッサージ」のイベントは、予約でいつも満員になります。

ベビーマッサージ

2.交流スペース

交流スペース

「てとて」は、田原本町こどもはぐくみ・交流センターを運営する共同事業体の名称でもあります。代表構成員がNPO法人子育てすこやかサークル、構成員が田原本町社会福祉協議会です。交流スペースは、田原本町社会福祉協議会が運営する、障害者や地域の人々が集う地域活動支援センターです。

障害者の日中の居場所づくりだけではなく、誰でもが気軽に立ち寄り休息できるスペースになっています。日当たりの良い南向きのベランダに面していて、カウンターと椅子、大きなテーブルやベンチがあるので、女子高校生が勉強をしたり、地元のお年寄りが将棋を指したりと、様々な年齢の人の交流の場となっています。

3.貸しスペース

貸しスペース

2人掛けの長机6本とパイプ椅子、ホワイトボード、プロジェクター、マイク&アンプを常備しています。Wi-Fi環境も整備されています。利用には事前申請が必要で、スマホから事前予約ができますが、前日までに使用許可を受け使用料を支払わなければなりません。使用料は下記の通りですが、内容によっては減額や免除の扱いを受けられます。詳細は窓口で確認してください。

使用時間午前9時から午後1時まで午後1時から午後5時まで
使用料1,000円(町外に居住する者による使用であるときは、2,000円)1,000円(町外に居住する者による使用であるときは、2,000円)

4.行政サービス

田原本町こどもはぐくみ・交流センターでは、図書館の本の受取り、返却ができます。Webから図書の貸出しを申し込むと、決められた期間内で図書を受取り、常設のボックスに返却することができます。
(参照:田原本町立図書館HPこどもはぐくみ・交流センターで予約本が受取できます/図書館からのお知らせ/田原本町立図書館 田原本青垣生涯学習センター

田原本町こどもはぐくみ・交流センターでは、健幸ポイントの歩数データの送信ができます。健幸ポイントを積み立てることで、いきいき健幸商品券に交換することができます。
(参照:田原本町HPたわらもと健幸ポイント事業の概要について/田原本町

田原本町こどもはぐくみ・交流センターの7つのメリット

1.駅前立地で交通の便が良い

立体駐車場

田原本町こどもはぐくみ・交流センターがある「トモルテたわらもと」は、近鉄橿原線「田原本」駅と、近鉄田原本線「西田原本」駅があるロータリーに面していて、どちらの駅からも徒歩約1分です。

車の場合は「トモルテたわらもと」の立体駐車場が利用できます。立体駐車場の2階に、こどもはぐくみ・交流センターの利用者が優先的に駐車できるスペースが、5台分用意されています。駐車料金は1時間無料、田原本町こどもはぐくみ・交流センター利用者は、さらに1時間無料サービスを受けることができます。

2.トイレの充実

こども用トイレ

田原本町こどもはぐくみ・交流センターには複数のトイレがあります。「てとて」の中にはこども用トイレが、交流スペースの中には男女別トイレと、車いすで入れる多機能トイレが整備されています。職員が毎日掃除し、毎週金曜日には清掃業者が入りますので、いつも清潔に保たれています。無料で誰でも気軽に利用できます。

3.簡易喫茶でくつろぐ

田原本町こどもはぐくみ・交流センターには、簡易喫茶の機能があります。コーヒー・紅茶・りんごジュースなどの飲み物や、パンケーキ・たこやきなどの軽食を、リーズナブルな価格で購入し、交流スペースで飲食できます。夏季限定でアイスも販売しています。

4.交流スペースを利用できる

交流スペース2

誰でも気軽に利用できます。地域活動支援センターとして教室やイベントを実施していることがありますが、どなたでも参加できます。地域の人々との様々な交流に参加してみてください。

5.貸しスペースでのイベントに参加

(参照:「てとて」LINE)

貸しスペースでは様々な教室やイベントが実施されます。「てとて」関連の教室は「パパとベビーマッサージ」「親子ヨガ・産後ヨガ・マタニティヨガ」、イベントは「リユースイベント」「アイシングクッキー」などです。「広報たわらもと」のイベントカレンダーや、「てとて」のLINEから確認できます。(参照:広報たわらもと田原本町/広報たわらもと)

地域活動支援センンターの教室やイベントは、Instagramから確認できます。(参照:田原本町地域活動支援センター『たちかつ』Instagram)会議や打ち合わせにも使えますし、地元の愛好家は太極拳やフラダンスの集まりなどに利用しています。詳しくは各団体にお問い合わせください。

6.土日祝も開所

田原本町こどもはぐくみ・交流センターは、土日祝も開所しています。年間の閉所日は、12月28日から1月4日の8日間です。夫婦そろって親子でイベントに参加したり、子育てをパパにお願いしてママだけの時間を作ることもできます。

7.クーリングシェルターとして利用できる

田原本町と「てとて」は、クーリングシェルターの業務委託契約を交わしています。熱中症警戒アラートが発出されたときは、避難場所として開放されます。(参照:田原本町HP 熱中症特別警戒アラート発表時の指定暑熱避難施設(クーリングシェルター)について/田原本町

田原本町こどもはぐくみ・交流センターの2つのデメリット

1.車での利用に制限がある

隣接する立体駐車場には、利用者の優先スペースが5台分ありますが、イベントがあるときは満車になります。お祭りや、近隣の高校の入学式のときもいっぱいになります。

また最大2時間までは無料ですが、それを超えて滞在する場合は有料になります。60分毎200円、24時間最大800円です。(利用者以外は、1時間無料、以降60分毎200円、24時間最大1,000円です)

(参照:タイムズ駐車場検索 田原本駅前南自動車駐車場(奈良県磯城郡田原本町939)の時間貸駐車場・満車/空車・料金情報 |タイムズ駐車場検索

2.町民が優先なので、町外の人が利用しにくい

子育てひろば「てとて」は予約制で、定員があります。午前、午後ともにそれぞれ15名ですが、町民が優先されます。町外の人が予約できるのは当日9時以降で、その時点で空きがあれば利用できます。午前中は予約でほぼ埋まりますが、午後は少ないので、午後からの利用がおすすめです。

貸しスペースについても町民が優先されます。料金も町民は午前、午後ともにそれぞれ1,000円ですが、町外の人は倍の2,000円です。

田原本町こどもはぐくみ・交流センターの利用方法

各施設の利用時間・利用料金、予約・申込方法は下記の表のとおりです。

施設名利用時間利用料金予約・申込方法
交流スペース9時から17時無料不要
てとて10時から12時30分 13時から15時30分無料 無料LINEから予約 (定員は各15名)
貸しスペース9時から13時 13時から17時1,000円(町民) 2,000円(町外)事前に窓口で申請・許可が必要

 電話での問い合わせは、下記の表のとおりです。

施設名電話番号担当部署(法人)
てとて080-7006-4431てとて (NPO法人子育てすこやかサークル)
貸しスペース0744-48-3050田原本町地域活動支援センター (田原本町社会福祉協議会)

田原本町こどもはぐくみ・交流センターは「住民が協働して次代を担う子どもを育む環境づくり及び共生の地域づくりを促進し、もって住民福祉の向上及び児童福祉の増進を図るため」に設置された施設です。新しい複合施設の試みとして、近隣の市町村からも注目されています。

どうぞ気軽に、田原本町こどもはぐくみ・交流センターに立ち寄ってください。世代を超えた新しいコミュニティづくりに、参加してみませんか。  (参照:田原本町条例第20号 田原本町こどもはぐくみ・交流センターの設置及び管理に関する条例